「擬テータ関数」謎の正体に迫る/朝日新聞070730
「擬テータ関数」謎の正体に迫る
20世紀初め、南インドに彗星のように現れ、32歳で夭逝した天才数学者シュリニバーサ・ラマヌジャン(1887〜1920)。彼の残した最大の謎「モックテータ(擬テータ)関数」が、日系の米大学教授らによって数学的に位置づけられた。宇宙の根源を探る科学とかかわるのではないかともいわれ、自然界との接点発見が待ち望まれている。
朝日新聞070730
なんだか聞いた事のある名前だなあと思ったら、確か映画『GOOD WILL HUNTING』で主人公ウィルの才能がいかに非凡であるかを説明する時に、例としてランボー教授が話したインド人数学者さんのお名前ですね、多分。実在の方だったんですね。
南インドの貧しい家庭に育ち、数学はほぼ独学。港湾局に勤めながら3冊のノートに一流の数学者も思いつかないような公式を3千以上も書き残したという。彼の才能を見抜いたイギリス人数学者ハーディーの招きで渡英し、彼と共同作業で新たな公式を次々と発表するが、イギリスの生活に馴染めず周囲からも孤立、体調を崩してインドに帰国。療養しながらも数学の研究を続けるが32歳で病死。…ドラマチックですねー。
この記事に寄せている数学者さんのことばがおもしろいので引用。
何の脈絡もないところから驚異的な数式が出てくる。凡人の理解をはるかに越えており腹が立つほど。アインシュタインがいなくても相対性理論は発見されただろうが、ラマヌジャンがいなければ彼の公式の大半は今も見つかっていないだろう。
藤原正彦お茶の水女子大教授
何しろ公式の発見は「ナーマギリ(ヒンドゥー教の女神)のお告げ」だそうですから。今回話題の擬テータ関数の解明に取り組んでいるケン・オノ米ウィスコンシン大教授によると、この研究がどんなに難しいかって
地球に2分間立ち寄った宇宙人がヘビとフンコロガシに出会い、この2種類の生物から地球の生物の全体像を想像するようなものだった
オノ教授
だそうです(笑)。数学者、おもしろいなあ。
by pea19
| 2007-07-30 23:35
| 新聞